飛騨高山の物語をともに紡ぐ

Our Story

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飛騨高山に五感で触れる。

高山市旧市街地に位置する国指定重要文化財「日下部家住宅」は、江戸時代中期からこの地の豪商として栄えた日下部家が明治12年に建て、今なお現存する貴重な民家建築です。隣接する「吉島家住宅(重要文化財指定)」とともに、飛鳥時代から続くこの地の大工技術の粋を集めた建築として評価され、現在はその内部を一般公開するとともに飛騨高山を中心とした各地の民藝を展示する「日下部民藝館」として多くの方々に親しまれてきました。
谷屋は、この日下部家住宅に隣接する築100年余りの「離れ」を改修した1日1組限定の宿です。谷屋にご宿泊されるお客様には、私たちが守り続けてきた日下部家住宅の魅力を余すことなく堪能していただくとともに、谷屋でのご滞在を通して、飛騨高山の歴史や風土、そしてこの地で育まれてきた人々の暮らしに五感で触れられる旅をご提供いたします。

Our Story

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山と木と暮らす飛騨人の誇り。

明治時代に建てられた当時の荒壁。この家を100年以上守ってきた神棚。吉祥文様をあしらった釘隠し。谷屋のために伐り出した地元の山で育った檜。赤みを帯びた土壁。ピンと貼られた純白の障子。個性豊かな木工家具。中庭を望む総檜風呂。古い意匠と新しい意匠。そのひとつ一つが、この地で暮らし、自身の仕事に誇りをもつ職人たちの仕事です。日下部家住宅がいにしえの匠たちの技の結晶であるように、谷屋もまた、現代の匠たちの素晴らしい仕事ぶりによって、新しくも懐かしく、創意に満ちた空間となりました。
また、谷屋ではお客様だけが参加できる特別なプログラムもご用意しています。樹齢2000年のイチイの原生林で悠久の時に包み込まれ、この地の暮らしを支えてきた伝統の手仕事をのぞく、飛騨高山の深奥に触れる魅力的なアクティビティ。そして、重要文化財である日下部家住宅を貸し切ってのひとときは、山と木と暮らしてきた飛騨人の温故知新を、全身でご体感いただけます。

Message

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飛騨高山の物語をお客様と紡ぎたい。

1963年のある日、 東京から汽車に揺られて半日、一人の男性が山間の町の駅舎から現れました。おかっぱ頭にタータンチェックのスカート姿、その異彩を放つ姿の男性の目に映ったのは、高度成長時代に取り残された、ひなびた一地方の姿ではありませんでした。彼が訪れたのは、気難しそうな、町の旦那衆と呼ばれる実力者。開口一番、伝えました。「このおとぎ話に出てくるような、深い森の奥にぽっかりひらけた可愛いお城みたいな、この町を俗化してはならない」と。彼こそが、戦後日本を代表するジャーナリスト、雑誌『暮しの手帖』創設者の花森安治氏であり、花森氏の話に黙って頷く旦那衆と呼ばれる男性は、日下部家11代目当主、日下部禮一でした。

その出会いから幾ばくか年を重ねた今この時代に、二人の思いを継ぎ「谷屋」をつくりました。彼らが見ていた、飛騨高山の美しいおとぎ話の続きに、ささやかな物語を紡ぎたいと思います。お客様もともに、飛騨高山のこれからのおとぎ話を綴っていただければ幸いです。

日下部家13代目 当主 日下部 勝

Facility

Facility

町家建築を活かした間取り。

日本の原風景のひとつとも言える町家建築としての造形はそのままに、随所に現代の飛騨の匠の技が散りばめられています。しつらえには飛騨の木を贅沢に使用。自然光が注がれる中庭に面した極上の檜風呂をはじめ、空間の隅々に至るまで、心落ち着く木の香りに包まれた安らぎのひとときをお過ごしいただけます。

  • 谷屋にご宿泊のお客様は、重要文化財である日下部民藝館へも自由に出入りすることができます。

施設設備

駐車場(無料)
ラウンジ(日下部民藝館内)
全室無料Wifi完備

客室設備・アメニティ

寝間着/タオル/歯ブラシ/ドライヤー/シャンプー・コンディショナー/加湿器/空気清浄機/冷蔵庫(フリードリンク)/調理器具・食器/セーフティボックス

1階
茶室1室を含む和室3室/土間/バス/トイレ/洗面台

2階
洋室2室(ベッド2台)/トイレ

述べ面積 39.08坪

間取り図

Facility

歴史が宿る素材

  • 高山の土壁

    室内に施された土壁は、高山を拠点に世界で活躍する左官職人 挟土秀平率いる「秀平組」の仕事です。飛騨高山の四季に調和する地元産の土を使用。素材そのものが表現する自然な色と質感が、各部屋の個性を演出しています。

  • 飛騨の木

    伝統的建造物保存地区の特定建造物である谷屋では、この建物が建てられた明治時代当時の材をできる限り残し、現代の材との融合を目指しました。新しい木材はすべて生粋の飛騨高山産。年代差による木の表情の違いも空間のアクセントとなっています。

  • 山中和紙

    障子や、土壁に、飛騨市の河合村で生産される山中(さんちゅう)和紙を貼りました。800年の歴史を持つ手漉き和紙で、最大の特徴は降り積もった雪に楮皮を1週間ほど晒す「雪晒し」の工程。これによって純白の美しい和紙となります。飛騨高山の町家に柔らかい光を届ける山中和紙。現在は数名の職人によってのみ作られる希少な伝統工芸です。

  • 室内に敷かれた畳は、谷屋のある大新町の畳職人「道上畳店」の仕事です。大新町は、かつて飛騨高山と富山を結ぶ越中街道の起点。交通の要所として物資の集散地である一方、職人や半農半商の者が多く暮らした通りでもありました。道上畳店もこの町で長年畳職人として営みを続けられています。い草は日本一の産地である熊本県産を使用。なめらかな光沢と肌触りが特徴で、寝転がるとその違いがはっきりと分かります。

Facility

時を愉しむ室礼と庭

茶室

通りに面した4畳半は茶室。お客様が到着された折には、ここで一服のお茶をお点てします。また、棚にはお茶の道具を一式ご用意しました。お作法を気にせず、お好きな時に茶の湯体験をお愉しみください。また、この部屋は秋の高山祭(10月9〜10日)の「御旅所(おたびしょ)」として、お酒やお供物が置かれ、神様がおやすみになる場所となります。谷屋のお客様にはお祭りの風情を存分に味わっていただけます。

土間

飛騨高山の町家に特徴的な土間は、天井まで吹き抜けたのびのびとした空間です。縦横に組まれた梁組は飛騨高山の町家の誇る美的空間。そこに据えたダイニングテーブルは、高山の家具作家「伊藤慎次郎」の作品です。時間とともに変化する光を感じながら、お食事やご歓談の場としてゆったりとお寛ぎください。

中庭

井戸跡が残る中庭には、建築当初に植えられたと伝わる楓を中心に、この地の風土に適した樹種を植栽しました。春夏秋冬、季節ごとに、時間ごとに移りかわる庭の表情を、どうぞごゆっくりお愉しみください。

和室

土間に面して並ぶ和室は、伝統的な飛騨高山の町家の間取りです。座敷の低い天井は、明治の建築当時の風情とスケール感をあえて残しました。丹念に塗られた土壁、光を受けて表情を変える唐紙、フォルムが美しい座椅子、クラシックな和の空間に集まった個性的な意匠の室礼をお楽しみください

台所

土間から続く台所は、お客様ご自身がお料理をしていただくことのできるキッチン設備と日常に寄り添った美しい道具を揃えました。淹れたての自家焙煎コーヒーを楽しまれたり、近所の宮川朝市で採れたての野菜を調達して朝食を作られたり、料理人を呼んでのプライベートなお食事などもアレンジさせていただきます。(ご手配はご自身か、またはコンシェルジュにご相談ください)。冷蔵庫にご用意したお飲み物はご自由にお召し上がりください。

風呂

谷屋でのご滞在中、何度でもお愉しみいただきたいのが総檜風呂です。湯船はもちろん、洗面や隣接するお手洗いにいたるまで、すべて飛騨高山産の檜を贅沢に使用しました。また、庭に面した窓を全開にすれば半露天風呂に。さわやかな檜の香りに包まれ、季節の草花を眺めつつ、身も心もほどけてリラックスいただけます。

寝室

旅の疲れを癒す寝具には、厳選したものを揃えました。高山の家具メーカー「キタニ」が谷屋のために制作したセミダブルベッドに、京都「IWATA」の寝具。空間を彩る調度品は、高山の家具作家「川上博一」の椅子、「翠野歩」のサイドテーブル、「伊藤慎次郎」のドレッサーなど。寛ぎと心地よい目覚めをお約束いたします。

個室

通りに面したお部屋からは、高山の風情ある町並みをご覧いただけます。ご滞在中はお仕事や読書などご自由にお使いください。高山の家具作家「SUNGTAE」による蓮池をイメージしたオリジナル家具はもはやアートピース。山中和紙で囲まれた室内の意匠と調和し静謐な印象を与えています。また、ここは秋の高山祭の屋台行列を観覧できる絶好の立地。祭事中は贅沢な観覧スポットとしてもお愉しみいただけます。
※3名以上のお客様はこの部屋、または一階の和室に寝具をご用意させていただきます。

Experiences

プライベート・ラウンジ

重要文化財建築「日下部家住宅」を
あなたのためだけの空間に。

重要文化財に指定される「日下部家住宅」。民家建築の最高峰とも言われるゆえんの豪快な梁組と端正な書院造の本座敷は代々の当主たちが守り抜いてきた日下部家住宅の真骨頂です。この空間をひととき独占いただけるのは、谷屋にご宿泊されるお客様だけの特権です。差し込む光と生まれる影のうつろいに身を委ね、心ゆくまでお寛ぎください。

Experiences

エクスクルーシブ・ガイドツアー

飛騨高山の最奥に触れる、
谷屋だけの特別な体験。

谷屋のお客様だけが参加できるエクスクルーシブ・プログラムです。飛騨一ノ宮の原生林に日本最古のイチイを訪ねるツアーをはじめ、山中に暮らす樵(きこり)と山の恵みを愉しんだり、天皇陛下の笏をつくる宮大工の技巧を見学したり。そのすべてが、谷屋でしか体験できない特別なアクティビティです。豊かな森林資源に恵まれ、山と木とともに生きてきた飛騨人が育んできた文化とその奥深さを存分にご堪能ください。

アクティビティの例

  • 飛騨の原生林の奥地に佇む、日本最古のイチイの木を訪ねる
  • 山中に暮らす樵(きこり)を訪ね、山の恵みをともに愉しむ
  • 天皇陛下が持つ「笏(しゃく)」を削り出す宮大工を訪ねる

※要事前予約。時期によって内容が変わります。詳細はご予約後にご案内致します。

Packages

TANIYA Premium Package

2泊3日~、日下部民藝館ラウンジ、エクスクルーシブ・ガイドツアー、コンシェルジュサービス

谷屋を心ゆくまでご堪能いただける連泊プランです。コンシェルジュが、お客様それぞれのご要望に応じたアクティビティやガイドツアーの手配をお手伝いさせていただきます。(アクティビティやガイドツアー費用は別途。)なお、夜は日下部民藝館をプライベートラウンジとして貸切でご利用いただけます。

  • 定員 4 名 (6歳以下の添い寝は2名まで無料)
  • Check In 15時Check Out 12時

※季節ごとにお楽しみ頂ける特別プランをご用意させていただく予定ですので、最新のプランについては予約ページからご確認ください。

TANIYA Standard Package

1泊2日、日下部民藝館ラウンジ、コンシェルジュサービス

短期滞在の方向けのプランです。夜は日下部民藝館を貸切でプライベートラウンジとしてお楽しみいただけます。ご滞在中のお食事処、飛騨高山の町のご案内はもちろんのこと、お客様のご要望に合わせて出来る限りコンシェルジュがお手伝いさせていただきます。

  • 定員 4 名 (6歳以下の添い寝は2名まで無料)
  • Check In 15時Check Out 12時

施設の貸切利用

谷屋の空間、および日下部民藝館を様々な用途でご利用いただくことができます。
利用例:各種ご宴会/イベント/お祝い事/お茶会/会議/撮影

ご利用時間、ご利用体系に合わせたご要望に添えるプランをご提案をさせていただきます。お気軽にお問い合わせください。

Access

Access

〒506-0851 岐阜県高山市大新町1-55 JR高山駅から徒歩15分
無料駐車場あり

かつて城下町の中心、商人の町として発達し、今では伝統的建造物群保存地区である「古い町並」として人々に親しまれてきたエリアの下町に谷屋はあります。
エリアの中心を流れる宮川の風景、商人町のかつての活気を残した朝市へは直ぐの場所でございます。

送迎のご案内

ご到着時間に合わせてJR高山駅までお迎えにあがります。お気軽にお申し付けください。